イル・カルボナイオーネ買取しています
90年代にサンジョベーゼの新しい試みと、その秀逸な手腕でとても注目され、エノテカ・ピンキオーリが全量を買い占め、独占販売したことで日本のマーケットに入ってこなかったワインです。その後、私も勤務したことのある株式会社ヴィントナーズが初めて並行輸入という形で日本に販売を始めました。それまでは銀座にあったエノテカ・ピンキオーリの店頭だけで購入できました。そんなエノテカ・ピンキオーリもネット販売も少ない時代、店舗だけでは当然多くの量はさばけず、婚礼用のワインでも使用していたようです。
独占販売されてしまうワインですからとてもとても美味しいワインなのは間違いありません。しかし残念ながら現在、2000年代に入った現行ヴィンテージのイル・カルボナイオーネは収穫量も数倍に増え、商業化されてしまったのか、味わいは当時のものとはとても異なるものだそうです。
90年代のイル・カルボナイオーネの味わいはすでに幻で、それを味わうのはとても困難になってしまったのかもしれません。
私もかつて2003年ごろにスペインのローカルのワイン市に参加した時に何だかとても賑わっている生産者がいました。どうも普通の状態ではなく何か特別なことが起こっているという感じです。
どうやらイル・カルボナイオーネが来場者に試飲をさせているらしいとのことでした。独占販売されているワインがその場で無料で試飲できるのですからそれは嬉しいですよね。そのとき私が飲めたのか飲めなかったのか記憶が曖昧なんですが…たしかに周囲の興奮は覚えていました。
そんな頃から時間が経ち、イル・カルボナイオーネの90年代がヤフオクで販売されているのを発見しました。私も購入したいなと思いますが果たして落札できるかどうか。大きな時代の流れが面白く思います。
これぞサンジョヴェーゼという味わいを、サンジョベーゼに合うトマトソースと絡めて楽しんでみたいです。