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ワインの保管方法

ワインの保管はワインセラーでないとダメなの?

ワインの保管方法で一番よく聞かれる質問は「ワインセラーでないとダメですか?」です。
厳しく感じられるかもしれませんが、結論としては、はい、ワインセラーにしてくださいとお願いしています。お部屋に設置スペースがないと悩まれる方は長期保管は諦めて短期的な保管に留めて飲める分だけをご自宅に置くのが良いでしょう。

理由としては、直射日光は言うまでもない光によって、20度以上の温度、また50度以下の湿度によってワインの味わいが劣化してしまうからです。

ワインの保管方法は大きく3つある

1. 個人宅で設置型のワインセラー ユーロカーヴ、さくら製作所など
2. 有料のワイン倉庫 参考例 テラダワインセラー、エノテカ、三井倉庫など
3. 個人宅の一室をワインセラー化 地下がベター

NGとなるのはご自宅の冷暗所、冷蔵庫です。理由は温度と湿度が管理されていないためです。

日本の気候は一年に2回、夏の暑さと冬の乾燥というワインにとって良くないシーズンが訪れます。それに耐えられる保管方法を選択する必要があります。長期間ではなく、短期間だけの保管を行い場合は、冷蔵庫の野菜室で、若干高めの温度(6度以上)での保管がおすすめです。

1. 個人宅で設置型のワインセラー

個人宅での設置型ワインセラーが最も簡単な選択肢になります、またここが最低限の保管方法になります。冷蔵庫や冷暗所でしばらく保管してしまおうと思う方もおられるかと思いますが、味わいの劣化で十分な満足を得られない結果になってしまってはせっかく楽しむためのワインが本末転倒です。
よくある質問でとても大事なものに、「自宅の設置型ワインセラーは壊れやすい?」というのがあります。答えは、はい。ワインセラーは壊れやすいです。数年で壊れてしまうこともしばしばあり、10年持つ確証はありません。高額なワインセラーを購入するのか、壊れる前提で数年で交換していくかを予測しておいた方が良いと思いますが、壊れた場合に部屋のクーラーで一時的に代用できる状況を考えておくことをお勧めします。また高額なワインセラーを検討する場合は耐久性に自信のあるメーカーが良いと思います。安易に本数が多く入るがとても安い、というワインセラーの購入は控えるのが無難です。壊れた場合はリサイクルショップさんを呼んで大きなワインセラーを引き取りのお願いするという面倒な作業が増えてしまうからです。

2. 有料のワイン倉庫

有料のワイン倉庫は少数から保管できたりとバリエーションが増えてきていますが、ある程度まとまった量を保管となると月に3〜6万円など少なくても年間経費では数十万円になります。しかしながら保管状況は申し分ないものです。ワインの買取価格も安心した査定価格が付くことが多いです。弊社でのお取引でもワイン倉庫さんに伺ってその場で取引ということもありますが、どの方もワインの状態は素晴らしいものです。

優良なワインは価格が年々上昇していく傾向があるものの、保管コストがかかりますのでこの兼ね合いに悩む方の声をよく聞きます。

3. 個人宅の一室をワインセラー化 地下がベター

地下一室をセラーにして外気、湿度のコントロールをされている場合は良好に保管されている様です。酒屋さんなどでは地下にワインセラーを置くケースがよく見られます。個人宅でも地下をお持ちの方は設置型のワインセラーでも地下へ置く方が良いと思います。

ワインの保管温度について

ワインは20度以上の温度は適さず、13度〜15度が適温とされています。

夏の暑さでは室内が40度以上になっていることもあります。こういう日があるとワインの中身が焼けていき品質が劣化、色調は薄くなっていきます。室内の冷暗所では暑さを防げないため中身の温度が上昇し、液漏れにつながっているケースが多々あります。また、軒下に保管所を作っている場合でも同様です。冷暗所にクーラーを設置されている場合があります。この場合はクーラーが壊れていないかチェックする必要がございます。過去にクーラーが壊れてしまったまま放置されワインがダメになってしまったケースがありました。ワインの色調はワイン買取価格にとても大きく影響します。最悪は買取不可になる場合もあります。残念な状態になってしまったロマネコンティを泣く泣く買取不可、となったケースは数知れず。

ワインの保管湿度について

ワインセラー内の湿度は70度前後が適正な湿度です。

この1番の目的はコルクの劣化を防ぐことにあります。コルクはコルクガシという木の樹皮にあるコルク組織を剥離させ、さらに加工して作られるものです。空気をよく含みますので接地する空気の湿度が重要になります。湿度管理がされていなかったワインボトルはコルクを確認すれば明らかになります。コルクが乾燥している場合は、指でコンコンと叩いてみるとコツコツと堅い音が出ます。通常はトントンと柔らかい音がします。このような状態になったコルクは空気の密閉率が悪くなり、ワインの酸化を早めます。そしてワインの劣化につながります。ワイン買取の場合、キャップシールが上部を覆っているのでこの確認をすることは難しいのですが、買取のお客様と長期的なお取引になる場合はどのような保管をされているのかというのは時間の経過とともにいずれ判別されていきます。

1990年代や2000年代初期にワイン輸入の際にフランスなど輸入先の現地での輸送がリーファー便を使っておらず、コルクが乾燥したワインが散見されていました。購入前にコルクが乾燥してしまっている状態です。この様な理由もあって正規輸入元でしっかり管理されたワインが高額買取になる理由でもあります。

余談ではありますが、密閉率の100%はスクリューキャップです。オーストラリアやニュージーランドはこれが積極的に採用されています。アメリカではコルクの上部に蝋を付着させて密閉率を高めているワイナリーが多いです。ナパのハーランエステートなど。フランスではコルク上部を蝋で全体を覆う蝋キャップのスタイルがルロワをはじめとする自然派が多く採用しています。

ワインボトルの保護

ワインボトルを保護するためにラップやプチプチを巻いて保管することがよくあります。ワインを出し入れする際にラベルを傷つけてしまうことを防ぎます。またボトル上部までをラップで巻くことでコルクの乾燥を防ぐ効果もあります。まだ見たことはありませんがワインボトル型のジップロップがあればベストではないでしょうか。

気をつけたいのが特に夏場の温度変化によってワインボトルに水滴がついてしまった場合です。そのままラップをしていると水滴がラベルに付着し、そのまま放置することでカビが発生してしまうからです。こうなるとラベルは著しく劣化し、ワイン買取価格も下落してしまいます。

弊社の販売店であるワインラヴズでは出品時にはラベル保護のために除菌をしてからラップをし、ラップ時に温度変化による水滴が付着しないように注意しています。

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